第3回 「不調と連動する」
義眼を使用している当事者 dekoさんによるコラム連載。
幼少期から大人へ。当事者は何を思い、何を感じているのか。一つのヒントになれば。
皆さまこんにちは。
季節の変わり目などは気持ちの変化や肌荒れが起こるなど、自身において変化をもたらす事が起こる節目だったりしますが…、
義眼を長く使って生活するなかでは、
やはり義眼ならではの四季の感じ方が有ったりします。
例えば春・秋は気候良く義眼には優しかったり。
夏はクーラーで、
冬は乾いた外気と暖房により義眼が乾燥してしまいがちなど、
使用感が1年を通じて同じと言うことはありません。
そして今回の題にしていますのが、
「不調は義眼使用にも連動する」
です。
気候に加え、体調によって義眼の調子も変化して行きます。
大雑把に不調としているのは、
状況が義眼使用者全般であったり、
体質であったり、
子供ならではなどであったりと理由が多様であるからです。
今回はそんな不調と義眼の状態を考えて書かさせて頂きます。
自分が不調と言われて1番先に思い付くのは「体調不良」
風邪での不調や仕事で忙しく過労気味になった時、
こういう場合どう対処してもやはり義眼に具合の良くないことが起こります。
こんなことですが…、
「頻繁に目やにが出て来る」
「涙の量が少ない」
「瞬きの力が無くて涙の潤滑が悪い」
くらいが良く起こります。
私の場合「寝不足」でも「涙の量が少ない」症状が起こります。
ドライアイでは瞬きの摩擦が大きくなり目やにの原因にもなるので、寝不足も最終的には同じ具合になってしまいます。
目以外で大病はしたことが無いのでそう言う場合はどう連動するかは分かりませんが、やはり体調が悪い時は体の中の弱い所に不調が出て来る物だと思います。
義眼を使い慣れていない頃は、
「目やにが出て来る」
と言うことに対して原因が多過ぎて対処や考え方もよく分からない物なのですが、
使用者に適した義眼になって使用に慣れてくれば原因はある程度決まってくるように思います。
義眼自体に原因がなければ、
その原因の大半は「体調」と「環境」によるものだろうと思います。
これらに対しては対処で完全に克服出来るかとなると難しいですが、
例えば「当事者ではない者」がその傾向を分かってるかどうかだけでも大きいことだと思います。
此処で言えば「親や身内」ですね。
体調管理は日々のことですが、
「環境」に対して言えば、やはり幼い子ではそれらに準じるしか術がありませんから、自身で対応が出来るまでは湿度管理や乾いた風は避けるなど気を付けてあげるのが義眼で快適に過ごす第一歩かもしれません。
その他の不調で連動すると言えば、
「花粉症や鼻炎」
なども有ります。
どちらも涙と鼻水が出て来るとは思いますが、著者はそのような時「涙の質が悪い」です。
涙の質は「油分・水分・ムチン質」の3種類が3層構造のバランスで形成されています。
体調が良好だったりマイボーム線の働きがきちんと出来ているなら、基本この3種類のバランスも取れている物ですが、
著者が「花粉症や鼻炎」の時には水分ばかりの涙で3層のバランスが崩れ義眼が乾きやすかったり、瞬きの滑りが悪くなってきます。
酷い場合は瞼の内側や目周りの皮膚も荒れて来ますので早めに白色ワセリンで皮膚の保護はしています。
症状は慢性的になりやすいものですから、長期化を避ける為にも処方などで早めの対処をされることが義眼の不調回避に繋がると思います。
あと、
子供だとアレルギーなども有りますよね。
アレルギーの分野、
子育てをされてる方はご理解が有ると思いますが、
「アレルギーの原因究明」
「アレルギーの改善」
はとても難しいうえ、
それを目指すのは義眼に関わるのとはまた違う専門分野に相談が必要で、多分其処には義眼ケアの知識は持ち合わせていない医師が殆どでは無いかなと思っています。
なかなかアレルギーと子供の義眼に精通する機会は医師にしても親にしても無いでしょうから、お互い殆ど未開の地を歩むことになりかねません。
そして薬も抗炎症剤では目薬・軟膏・内服と幅が有りますし、
アレルギーを抑える・治療する薬となれは多岐にわたります。
特に成長過程の幼い頃は対処の幅が多過ぎるので、義眼ケアも含め何かしら考えながら必要に応じて「対処と経過」を残しておくと会で情報を持ち合わせて相談しやすいかも知れませんね。
健康と快適な義眼生活は密接です。
特に子供の不調には気を付けてあげるようにお願いします。
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